第15回アレルギー週間記念講演会
花粉情報20周年記念 県民公開講座
福岡銀行本店 大ホール :開演前、私が到着した時の写真
本番中の撮影は控えました。
主催:福岡県医師会 共催:財団法人日本アレルギー協会九州支部 日時 平成21年2月22日(日) 14:00〜16:30 会場 福岡銀行本店大ホール テーマ 花粉情報20周年記念 県民講座 |
横倉福岡県医師会長のご挨拶にはじまり・・・ 第一部 「アレルギーについて-花粉を中心に」 西間 三馨 先生(日本アレルギー協会九州支部長・国立病院機構福岡病院長) 第二部 対談 「坂田ジュニアゴルフ塾主宰」 プロゴルファー 坂田 信弘 氏 西間先生 福岡県保険医療介護部健康増進課 課長 宮崎 親 氏 第三部 「地球温暖化と森の移り変わり-スギ林の盛衰」 京都府立大学大学院生命環境科学研究科 森林植生学研究室 教授 高原 光 先生 |
《若大将からこのレポートに関して一言》 このアレルギー週間における講演会は、アレルギーに悩む一般の皆さんに正しい知識を身に付けて欲しいと 医師会、アレルギー専門医の先生方から、ボランティアで開催していただいております。 というのも、アレルギーに関しては特に、医師と本人や家族が協力し合って治療していかなければ 十分な成果が上がらないものだからです。 そういう意味でも、「このような会に参加できない方々にも皆さんから教えてあげて下さい。 また、教えられるようにしっかり聞いて下さいね。」と西間先生も以前からおっしゃっておられました。 という訳で、私は、このサイトを通じて皆さんに少しでもお役に立てればと考えております。 毎年レポートを書いておりますので(多少重複することはありますが)、今回は、以前に書いていない 内容や印象に残った部分だけを私の言葉でレポートしています。 日本アレルギー協会 一般会員 須崎弘己 |
横倉 義武 福岡県医師会長先生 文字通り、福岡県医師会のトップのご挨拶に始まったわけですが、実はこの横倉先生は、 我が家の二軒隣りのご近所さんです。 会場に着いた途端に先生も私を見つけてくれて、わざわざ近寄って下さいました。 もちろん私も同時に駆け寄ったわけですが、先生は、地元でも私やご近所さんと 会われると、ニコニコ顔で、「おはよう!」「お疲れさん!」など、 本当に偉ぶることなく気さくで尊敬できる先生です。 先生の病院は、大きな病院で有名な病院です。 そして、この病院も歩いて3分のところにありますので、歩いて通勤されています。 院長先生が道で歩かれる姿はオーラを感じます。 でも、前述のように気さくで大好きな先生です。 第一部 「アレルギーについて-花粉を中心に」 西間 三馨 先生(日本アレルギー協会九州支部長・国立病院機構福岡病院長) 先生は全国的に有名な権威あるアレルギー専門医で偉い先生です。 そして、この先生の講演を聞き始めて8年になりますが、この先生も気さくで偉ぶらなく 話が分かりやすい先生です。 このような先生が同じ県内にいらっしゃることは福岡県民にとって幸せなことです。 さて、講演の本題に入りますね。 まず、花粉症のメカニズムについて一通りお話しいただきました。 これは割愛させて頂くとして、やはり、花粉飛散前の早期治療は効果的のようですよ。 データをスライドでご説明いただきました。 私も1月末くらいから、「花粉症が出てあわてて病院に行くくらいなら、 混んでいない今の内に行った方が断然いいですよ。」とメルマガ等を通して 毎年言っていることです。 病院はまだ空いているし、より効果的だし、一石二鳥!ですからね(^_-)-☆ そして、効果があると分かっているのになかなか実行される方が少ない「減感作療法」。 ご存知の通り、その患者さんのアレルゲンを少しずつ体内に取り入れ、 花粉が入って来ても反応しないように長い期間(2,3年?)続けて治療する方法ですが、 これが唯一根本から花粉症にサヨナラを言える素晴らしい方法です。 しかし、毎週注射を打ったり、通院を何年も続けるとなると・・・ やはり、なかなか実行される方が少ないのもうなずけます。 先生も、そうおっしゃっていました。 しかし、注射のかわりに「舌下法」といって、アレルゲンを舌の下に入れる方法が 新治療として3年以内に始まるだろうとのことでした。 注射と比べると、断然楽になりますよね。 そして、次に気になったのが、 花粉症と果肉過敏症です。 花粉症の方の中には、突然リンゴが食べれなくなった(+_+) など、果物にも反応される方が少なくないそうです。 これは、花粉アレルゲンとして構造が似ている果物や野菜に反応してしまうからで、 大体15分以内に口腔内の刺激感、かゆみ、ひりひり感が出現するそうです。 リンゴ、桃、イチゴ、メロン、スイカ、セロリ、トマト・・・など、 急に食べれなくなったら、こういうことが考えられますね。 実は、義兄も、去年からでしたか・・・突然メロンが食べれなくなりました。 その時は、体質が変わったのだろうか? 等と言っていましたが、たぶん、前述のようなことだったのでしょう。 そして、もう一つ気になったのが、 赤道近くの暖かい国では、イネ科の花粉症が多いそうで、このまま温暖化が続けば、 日本でも、イネ科の花粉症がもっと増えるかもしれないとのことでした(-_-;) あっ、そうそう、最後に講演の前段でデータを見せて頂いたのですが、 日本は高温多湿で、住宅環境が昔と変わったからでしょうか「ダニ」が圧倒的に世界一! ぞっとしました(+_+) 花粉の飛散状況をリアルタイムで確認できる環境省花粉観測システム 愛称「はなこさん」http://kafun.taiki.go.jp/ 活用しましょう。 第二部 対談 「坂田ジュニアゴルフ塾主宰」 プロゴルファー 坂田 信弘 氏 西間先生 福岡県保険医療介護部健康増進課 課長 宮崎 親 氏 花粉症のプロゴルファーは花粉飛散時期は成績が悪い。。。から話は始まりましたが、 その後は、坂田氏がジュニア世代を教えていらっしゃる関係から、 子育て理論のような話になりました。 なるほど! と思う部分も多かったので以下に箇条書き風に書いてみますね。 ○厳しく育てる。 これが坂田氏の教育方針で、厳しく育てていれば性格が素直にまっすぐになっていく。 こうなっていれば、挨拶をしなさい等、躾面でも、すんなり言う事を聞く人間になる。 ○どんな子供でも才能を持っている。 大人の先入観のおしつけや、「こうやれ!」等、せっかちに言ってしまうと才能が 開花しない。じっと我慢する忍耐力が大人に必要だ。 ○目をそらす子供は恐怖心を持っている。 結果に対する執着心が強く、怖がっている様子。 大人も子供に嫌われたくないと思って妥協することがあるがダメ。 ○「喜び」と「悲しみ」の各駅停車 うまく行った時は喜びの駅にいる。上手くいかなかったときは悲しみ駅。 苦しい駅はない! ○ほめて伸びる子と叱って伸ばす子の使い分け 頑張れる子には叱り、適当な性格の子は褒めて伸ばす。 (これは、坂田氏の感覚ですから安易に判断はできないと思いますが・・・) ○後に引きずらない性格に! 終わったことをいつまでも覚えていたらダメ、集中すべきことは今と今からのこと! 集中力で怖さを忘れられる。 あとは、ここで書けない話も多かった(*^^)v 男のはなし(^_^;) 第三部 「地球温暖化と森の移り変わり-スギ林の盛衰」 京都府立大学大学院生命環境科学研究科 森林植生学研究室 教授 高原 光 先生 ちょっと難しい話でしたが、10万年サイクルで地球を考える話、地球の自転軸や、 公転の起動が一定でない話など宇宙規模の話から、 氷期(いわゆる氷河期)と今の時代のような間氷期の話、 このサイクルが似たような形で10万年毎に繰り返されているそうで、 過去の何10年前だったかの気温変動の推移の形が 今のそれに似ていることからの今後の地球の気温の推定をする話。 しかし、1,000年後くらいの話なので、もちろん生きている間の話でないこと。 温暖化の話、実は、もう氷河期に入り始めているのに温暖化で気温が下がらない という説があること。 そして、地球上の植生の話に関連付け 日本列島における照葉樹、スギの植生の んん十万年前からの移り変わり、 分布別の話等・・・壮大な話で、 詳しいデータを分析されている様子が、研究者ってすごいなぁ〜と感じる時間でした。 私が1番印象に残ったのは、「花粉分析法」です。 前述のようなデータが取れるのも花粉が強い組織でできているからだそうで、 花粉が湖など水分の多いところに落ちると、暗い底の方で永久に生きている感じで、 化石というより死んでいない状態だそうです。 (ちょっと言葉の表現は違うかもしれませんが) その湖の底で花粉が残っている上から、何十年?何百年?何万年?単位で 火山が爆発して火山灰がその上に溜まったり、そして、その上に、また花粉が落ち、 山火事があって灰が積もったり、そして、またその上に花粉が・・・ そこで、ボーリング調査をすれば、いつの時代に、どんな樹木等が植生していたのかが 分かり、その推移や分布の様子も全て分かるという凄いものです。 それも、何万年、何十万年前・・・ そこで(私:若大将)思ったのですが、 急に現実の話になりますが・・・ 花粉の時期が終わったにもかかわらず、 お家に帰ると花粉症のような症状が出る方、また、家の中の方が症状がひどい方、 これは、お掃除が行き届いていないと、いつまでも花粉が残り蓄積しているので、 人が動くたびに花粉が舞い上がり、とっくに花粉は飛んでいない時期まで いつまでも花粉症で苦しまれることになるという話です。 この話は十分にうなずけます。 私なりのまとめ アレルギーでお悩みの方や、アレルギーっ子をお持ちのお母さん等、 行く病院によって先生の話が違っていたり、改善しないので違う病院に変わったり、 よくある話ですね。 もちろん、良い先生、悪い先生ということではなく、 自分に合った治療法だったかどうか?という事にも左右されるでしょう。 そして、1番安心することが、 先生が気さくに患者の話を聞いてくれ、分かりやすく説明してくれる先生。 もちろん、しっかりした勉強、実績、研究をされた先生ほど 私たちに、分かりやすく安心感を与えてくれる先生だと私は思っています。 特にアレルギー疾患は、医師と患者と周りの人間の助け、 これらが協力して改善していくものです。 そして正しい知識が求められます。 実際に病院で詳しく根掘り葉掘り聞く時間はありませんが、 このような後援会は勉強になります。 そして、皆さんの近くでも、きっと開催されているはずです。 時間を作ってぜひ聴きに行ってください。 そして、良い先生(自分が信頼できる先生)に出逢えればいいですね。 |